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ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

死刑、廃止せず

石川真介  2002年

命をもってしか償えない罪がある

 死刑制度について、私は断じて廃止すべきではないと考えています。また、死刑の適用についても、もっと対象を広げるべきだと思っています。いわゆる永山基準のひとつとして「殺害された被害者の数」が示されて以降、4人以上殺して初めて原則死刑適用、1人殺したくらいでは死刑にならないという馬鹿げたことがまかり通っています。これって、被害者の命は加害者の命の4分の1の価値しかないと言っているのと同じでしょう。死刑は人道上問題があるという議論もありますが、加害者の人権を守る前に、無惨にも奪われてしまった被害者の命の価値を重視することの方が、人道上、当然のことではないでしょうか。

 未来は明るく開けているはずだった……見合い相手との楽しい食事の席、突然の乱入者により最愛の息子が惨殺される。しかも犯人は、過去に2度の殺人歴のある青年だった。何故、息子は殺されたのか?事件を追う中で、父親が知った衝撃の事実とは?息子よ、父は復讐する……。

 何の罪科も無い肉親がキチガイに殺されて、しかも犯人は罪に問われず野放し状態という不条理極まる事件に巻き込まれたら、あなたならどうしますか?私は犯罪者に人権なんてないと思っているし、肉親がそんな目に合わされたら絶対この手で復讐してやる、肉親が味わったのより数倍ひどい、むごたらしい目に合わせて、生まれてきたことを後悔させてやると考える常識人なのですが、世の中には、そうじゃない人がいるんですねぇ。奇麗事ばっかり言う奴がいるんですよね。想像力が欠如しているんでしょうね。そういう奴は、いっぺん目の前で肉親を惨殺されてみたらいいのだ……というようなことも考えるけれど、そんな目に合う前に、この本でも読んで考えてほしいもんだね。

 同じテーマで東野圭吾の『さまよう刃』という重い傑作があるけれど、あれよりはエンターテインメントしてくれています。テーマがテーマだけに、エンターテインメントすることについて賛否両論あろうかとは思いますし、展開にいささか無理があったりするようにも感じますが、東野作品はむごすぎて読むに耐えない(いや、作品自体は素晴らしいんですけれど、迫力がありすぎて辛いんですよ)という心優しい人々には、こっちの方がオススメですよ。



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