私はオタクだ。あ,今すごいこと言うたぞ,俺。でも,まぁ,こんなホームページ作ってるんやから,オタクじゃないとは言えませぬ。最近は,オタクと言っても,割と迫害されないようになったが,以前はひどいものだった。オタクであるということは,実はゴキブリ星人なんです,というよりひどい扱いを受けたものだった。だから肩身を狭くして生きていた。あの閉塞感というか孤独感みたいなものをテニスだのスキーだのサーフィンだのカラオケだのが趣味だと吐かす80年代型のバカタレどもに味あわせてやりたい,と,それはまぁ個人的な恨み言なのでよいとして,さて,この本である。国境を越えて世界的に繁殖し,超人的な視力を持ち,自由に情報発信するオタクの全貌を明らかにする,フツーの人のためのオタク学バイブル。というわけで,面白いことは面白いのだが,せっかくオタクでも人類の一種類と認められ始めた昨今,こんなのを文庫化して世間に流布するのは逆効果ではないかと思うのだが。こういうのを「寝た子を起こすな」理論というのですがね。それに,サブタイトルに「東大「オタク文化論ゼミ」公認テキスト」と銘打ってあるあたり,やっぱり,そういう権威にすがらなきゃダメなのか,と絶望感も催させてくれて嘆かわしい。あぁ,のびのび生きられるのは匿名性完全確保のネットの中だけなのか。でも,よく考えたら,俺って,この本に書いてあるようなオタクやないなぁ……。 |