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ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

機動武闘伝Gガンダム

[出演]関智一、天野由梨、秋元羊介  1994年

それでは、ガンダムファイト!レディー・ゴーッ!!

 これがガンダム?と目を丸くすること請け合い。ガンダムと名のつく作品は腐るほどあって、どれがどれだか分からない状態になっていますが、そんな中でも際立って異色で、最もファースト・ガンダムから遠い雰囲気を持つ作品ながら、総監督の今川泰宏の発狂センスが爆裂の大傑作。しかも、これがガンダム15周年記念作品だと言うのだから日本サンライズは豪快だ。

 荒廃しつつある地球を捨てた人類は、宇宙にスペースコロニー国家を建設していた。各国は、宇宙での大規模戦争を回避するため、地球をリングに各国代表のガンダム同士を闘わせ、優勝した国にその後4年間の主導権を与える制度「ガンダムファイト」を創設した。そして未来世紀60年、各国コロニー間の覇権をかけてガンダムファイト第13回大会が始まった。主人公ドモン・カッシュもネオ・ジャパン代表として、地球をリングに他国の選手たちと闘う。しかし彼の真の目的は、祖国を裏切り、母を殺し、父に無期冷凍刑を負わせ、「自己進化」「自己再生」「自己増殖」の3大理論を備えた究極の兵器アルティメットガンダム(デビルガンダム)を奪って失踪した兄、キョウジ・カッシュを探すことであった……。

 なんてシリアスに始まった本作だが、第12話で、生身でモビルスーツを倒す東方不敗マスターアジアという無茶なキャラクターが登場して以降、妙な勢いを持ち始め、ガンダムファイト決勝リーグが行われる後半に至っては、ロボットアニメが格闘アニメに完全変貌、もう誰も止められない暴走状態に陥るのだった。半魚人にしか見えないネオデンマーク代表マーメイドガンダム、6本の腕を持つネオシンガポール代表アシュラガンダム、体が牛の頭のネオスペイン代表マタドールガンダム(必殺技はレッドフラッグ・カモン)、風車の格好をしたネオオランダ代表ネーデルガンダム(決勝トーナメント開始までの11ヶ月間を風車小屋に偽装してやり過ごしていた)、セーラー服にハイヒールで新体操のリボンで戦うネオスウェーデン代表ノーベルガンダムなど狂ったデザインのガンダムたちが続々登場。ビームサーベルなんか使わずに相手の頭を掴んでひねり潰したり、命と引き換えにうたれるといわれる少林寺最終秘伝「真・流星胡蝶剣」、手のひらの形に衝撃が残る流派東方不敗最終奥義「石破天驚拳」など強烈な必殺技も飛び出し、まさにガンダム版天下一武道会!ファースト・ガンダムのリアル指向の裏に隠されたスーパーロボットの伝統(どんな敵が出てきても主役ロボ1体で最後まで行く、戦艦1隻をガンダムだけで落とす、など)を見事によみがえらせてくれた。舞台がネオホンコンだったり、 東方不敗やデビルガンダム四天王の名前(獅王争覇、笑傲江湖)が香港映画から取られていたり、葉富生が歌う広東語の挿入歌「戦闘男児〜鍛えよ勝つために」が流れたりと、今川総監督が愛してやまない香港映画の魅力を満々とたたえています。これを見ると、ガンプラを集めたくて仕方なくなってしまう、血沸き肉躍る男の子大絶賛の傑作です。



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