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ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

銀河鉄道999

[監督]りんたろう [出演]野沢雅子、池田昌子  1979年

私は青春の幻影。若者にしか見えない時の流れの中を旅する女

 機械人間が世界を支配する未来。地球の金持ち達は、競って機械の体を買い、千年の寿命を得たが、貧しい人達はそれもできず、機械人間の慰みものにされて次々と殺されていくだけだった。星野鉄郎の母も、機械伯爵の率いる人間狩りの一団に殺されていた。鉄郎は、アンドロメダに行ってロハで機械の体をもらい、機械伯爵に復讐することを誓っていた。鉄郎は、謎の美女メーテルとともに、果てしない宇宙を巡る長距離列車「銀河鉄道999」に乗り込みアンドロメダを目指す……。

 とにかく見るべし。古い作品なので当然ながらCGだのなんだのという特殊技術は使っていないけれど、とにかく素晴らしい。我が国にアニメ映画は数あれど、これほどの完成度を誇るものはない。本作は松本零士初の劇場用新作アニメ。なにしろ松本零士と言えば、作れば作るほどドツボにはまるヒドイ奴。ヤマトしかりハーロックしかり、そして999も例外ではない。続編『さよなら銀河鉄道999〜アンドロメダ終着駅』は、前作では解決していなかった機械帝国の問題に決着をつけ、少年の自立を描くため製作したとか言っているが、メーテルが再び現れるだけで興醒め(前作ラストで流した涙を返せ)、作品全体の雰囲気も重くて暗く、肝心のネタは『スターウオーズ』をパクりたかっただけの最低最悪作品(主題歌「SAYONARA」は良かった)。『エターナル・ファンタジー』は、調子こいて再開したマンガが基になっているだけあって、口にするだけで身の毛もよだつわ。

 さて本作は、なんと、この年の邦画興業成績第1位に輝く大ヒット。主題歌はゴダイゴ。これまた流行ったねぇ。でも考えたらゴダイゴってスケベな名前やな。GODIEGO……「いくぅ!死ぬぅ!いくぅ!」ってことやもんな。まぁ、そんなことはさておき、実に上手にまとめられた映画である。「男なら、危険を顧みず、死ぬと分かっていても行動しなければならない時がある。負けると分かっていても戦わなければならないときがある」でハーロックが美味しいところをさらっていった気もするが、全編を通じて無駄なところがひとつもない。また、トチローの母、アンタレス、ガラスのクレアなど脇役一人一人のドラマも素晴らしい。特にトチローに関する部分なんざ、これ見て泣かない奴は人間じゃないぞ。青木望のBGMも良けりゃ、城「ジェットストリーム」達也のナレーションも涙モノ。一から十まで完璧である。しかし謎があるのも確かで、何故、鉄郎は美形になっているのだろう?……いや、そんなことより「監修 市川崑」というのは何でしょう。監修といっても、機関車をリアルに描いた方が、ファンタジーとして厚みが出るみたいなことをアドバイスしただけらしいですが、『悪魔の手毬唄』のラストシーンを踏まえての発言なのかしら。

 今、万感の思いを込めて汽笛がなる。今、万感の思いを込めて汽車がゆく……



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