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ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

百獣戦隊ガオレンジャーvsスーパー戦隊

[監督]竹本昇 [出演]金子昇、堀江慶、柴木丈瑠、酒井一圭、竹内実生、宮内洋、嶋大輔  2001年

我ら、スーパー戦隊!

 スーパー戦隊シリーズ25周年記念作品。現役戦隊のガオレンジャーと歴代の勇者がスクラムだ!滅んだと思われていたはぐれハイネス・ラクシャーサが復活。自身の死に行く姿の幻を見せられ、戦士の心を奪われたレッド以外のガオレンジャーたち。そんな中、かつて地球を守り抜いてきた偉大な戦士たちが、死を恐れず決して諦めない心「スーパー戦隊魂」を伝授。ガオレンジャーと歴代戦隊たちは力を合わせて敵に立ち向かっていく……。

 というわけで、いつもは現役戦隊と先代戦隊が共闘するVシネマなのですが、今回は、ゲストに今や『筋肉番付』でおなじみギンガブルー、突っ張ることが男のたった一つの勲章だったのに、ぶくぶくに肥ってしまったレッドファルコン嶋大輔、そして20年ぶりの真っ白スーツで「ジャッカー電撃隊行動隊長、番場壮吉、よろしくぅ♪」、そして、何故キャスティングされたのか分からないゴーイエローとメガピンクを迎えてお祭り騒ぎの70分。有名どころを揃えるのなら、オーピンクさとう珠緒やプテラレンジャー千葉麗子でもよかっただろうに、何故メガピンク……まぁ、やたらと可愛くなっていたので別に良いけれど。一番謎なのはイエローで、イエローで有名な人となるとイエローライオン西村和彦くらいしか思いつかず、これだと嶋大輔とかぶっちゃうから別作品から連れてきたのだろうけれど、何故ゴーイエロー……まぁ、「牛乳竜巻落とし」とか、かなり弾けた演技で、ある意味目を見張ったけれど、このセレクトには理由が見当たらない。それはさておき、戦士の心を失ったガオレンジャー一人一人の前に現れる歴戦の勇者という燃える展開に、彼らが語る過去の戦隊の活躍と上手に総集編につなげたのは、後に『ウルトラマンメビウス』でオタク魂を炸裂させた赤星政尚のいい仕事。ガオレンジャーは伝統の赤青黄桃緑の五色ではなく、赤青黄黒白だったのに、さも、ずっとそうだったかのように「五色の戦士」なんて見事にこじつけたのも大したものです。クライマックスでは歴代レッド24人が勢揃い、当時の映像で名乗りを上げるなど大サービス。スーツアクターの人材不足で、やたらと体格が貧相な奴もいたけれど、実に壮観です。ナレーションが増岡弘の癒し系だったので、全体に緊張感がなかったのが残念と言えば残念か。

 しかし宮内洋は凄いね。よくよく考えたら、出演カット数は驚くほどに少ないのに、完全に主役と化している。この期に及んで新しい必殺技なんかも使ったりしてやりたい放題。バンク映像で、メカ軍団の司令官として『超力戦隊オーレンジャー』の三浦参謀長、更にバリドリーンのコクピットで『秘密戦隊ゴレンジャー』の新命明が登場しており、なんと一人三役の美味しいとこ取り。どうせなら七変化をやってくれたら良かったのにとも思ったけれど(そういう案もあったらしいが)、そこまでやると何の番組か分からなくなるのでNGになったそうだ。そりゃそうか。もっとも歳なので、アップに耐えられるのも、これが限界かな。番場壮吉の衣装も相変わらずインパクトが大きいし、変身後も妙に筋肉もりもりの詰め物過剰なスーツで、それだけで目を奪われてしまいます。あれを見た現役お子様の反応が楽しみですね。ちょっと感想を聞いてみたい。


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