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ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

ゴルゴ13 九竜の首

[監督]野田幸男 [出演]千葉真一、志穂美悦子、鶴田浩二  1977年

俺の後ろに立つな。命が惜しければ。

 香港では、麻薬シンジケートのボス(声は大塚周夫)と、麻薬を横流ししている裏切者、周雷峰(声は雨森雅司)との間で、血で血を洗う抗争が起きていた。差し向けた部下を周配下の殺し屋に連続して返り討ちにされたボスは、おのれバカボンパパの分際で猪口才なと怒り心頭、ついにパンチパーマの千葉ちゃん13に、周暗殺を依頼する。香港に潜入した千葉ちゃん13は、周の寄付で造成されたプールの完成式典に周自身が出席することをつかみ、付近のビル屋上から狙撃を図るが、その瞬間、何者かに周は射殺されてしまう。裏に黒幕がいるに違いないと睨んだ千葉ちゃん13は、その黒幕を次のターゲットとしてロックオン。一方、麻薬撲滅に全力を上げる香港警察の主任刑事スミニー(声は広川太一郎)は千葉ちゃん13を周殺しの犯人として逮捕、正体不明の黒幕は千葉ちゃん13を抹殺しようと、それぞれ立ちはだかる。これらを突破し、真のターゲットである黒幕に迫る千葉ちゃん13の大活躍!

 ゴルゴ映画第2弾。第1弾は原作のさいとう・たかをの希望もあって高倉健が主演したそうですが、ゴルゴって、そういうイメージなのだろうか。見た目は全然違うのだが、「不器用ですから」って感じで無口だからか。それにしては、さいとうは「今、実写化するなら室伏広治」と言っているらしく、これまた筋肉もりもり、でも顔はにやけていてイメージと違ったりするのであるが、どうなのだろうか。そのさいとうが言及していない千葉ちゃん版のゴルゴであるが、高倉健の100倍の破壊力を備えているのは間違いないだろう。なにしろ、あの眉毛、もみ上げをバッチリ再現、顎の割れ目も書き込んでいるくらいで、メイクへの気合の入れようが違う(でも、ゴルゴはパンチパーマじゃないぞ)。漫画原作の映画化はただでさえハードルが高いし、絵に忠実に実写化すると単なるフリークスになって、加山雄三や宍戸錠の『ブラック・ジャック』のように失敗して笑われるのがオチなのに、勢いで納得させてしまう豪腕演出が凄い。さすが『不良番長』『0課の女 赤い手錠』の野田幸男!千葉ちゃんゴルゴは、やたらと格闘技に秀でていて、スナイパーであるという設定を忘れてしまいそうになるのですが、獲物を狙う目つきは野獣以外の何物でもなく、ベストなキャスティングと言えましょう。

 出演は、ほとんどが現地調達の俳優さんたちで、出てくるなり死んでしまう潜入捜査官役の志穂美悦っちゃん、黒幕の部下の空手三兄弟に、当時は赤レンジャーの中の人、大葉健二、ザビタンの中の人、高橋利道、スパイダーマンの中の人、古賀弘文と豪華なんだかなんなんだか分からないメンバーをそろえたほかは、日本人俳優に、あんまりいいところはない。しかも、完全日本語バージョンということで、一流声優さんたちが吹き替えているので、鶴田浩二なんかより、ずっと日本語が上手で聞き取りやすい。そんな妙な異国情緒も漂う作品を彩る劇伴を担当したのは伊部晴美。日活アクション映画から天知茂の『江戸の牙』(あのテーマ曲はテレビ史に残る名曲)、まんが日本昔ばなしと、いろんなところで活躍している伊部晴美は、妙な女性スキャットで、ひたすら「ゴルゴぉ〜♪」と連呼させています。この曲、耳について離れません。是非フルコーラスで聴いてみたい!



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