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ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

影の軍団V

[出演]千葉真一、志穂美悦子、真田広之、樹木希林  1982年

わが身既に鉄なり、わが心既に空なり、天魔伏滅

 我が国が世界に誇るアクションスター、サニ千葉こと千葉真一主演の大人気時代劇。時代劇といえば年寄りがニコニコ見るものと決まっていた時代に、ジジババをショック死させようという意気込みで、命知らずのJAC(ジャパンアクションクラブ)による無茶なアクションを展開して、ナウなヤングに時代劇の面白さを叩き込んだのでした。猿飛佐助と並ぶ忍者界の有名人、服部半蔵(実際は武士だったらしいけれど)の史実を無視した三代目を演じた第1作『服部半蔵 影の軍団』(工藤栄一監督の映画『影の軍団 服部半蔵』とは関係ない)では、将軍の補佐役で会津藩主の山村聰と手を組んで、大老、金子信雄や公儀御庭番甲賀組頭領、菅貫太郎と戦いました。この人気に味を占めた千葉ちゃんは、パート2では約100年後にワープ、部下に黒崎ジャスピオン輝、仲間になる元根来忍者の義賊に真田広之、悲劇の敵方に志穂美ビジンダー悦子を投入、成田三樹夫率いる2クール用に用意された悪の26人衆と派手なアクションで戦い、人気はうなぎのぼり。更に調子に乗ったのが、このパート3です。

 時は明暦3年(1657年)。世に言う明暦の大火で江戸城本丸は消失、世間は混乱の渦に巻き込まれた。徳川御三家の一つ、紀州藩主小沢栄太郎は、この機に乗じて政権奪取を企み、配下の菅貫太郎を動かす。一方、その火事に巻き込まれて死んだとされる前将軍家光の正室、岸田今日子は実は生きていた。今日子は小沢に命を狙われたため、死を偽装して逃れ、尼となった。今日子は、小沢の野望を打ち砕くよう、伊賀の上忍で、普段は風呂屋の釜炊きをやっている千葉ちゃんを千両で専属に雇おうとする。千葉ちゃんはその時々の依頼内容によっては断ることを条件に承諾し、自ら志穂美悦子や真田広之、黒崎輝などのJAC軍団を率いて、小沢の野望を打ち砕くため戦う。

 今回の元締は女性ということで、まるで『影同心U』みたいですが、前作から引き続き登場する志穂美、真田、黒崎を影の軍団入りさせて、JACそのままの盤石の体制です。名台詞「わが身既に鉄なり、わが心既に空なり、天魔伏滅」もバッチリ決まり、シリーズの頂点に立って、千葉ちゃんもこの世の春かと思われたのですが、更に調子こいてパート4(途中からタイトルが「幕末編」に変わる)に突入したら、真田広之が忍者役を降りて勝麟太郎なんて役をもらったのがいけなかったのか(今回から軍団入りした大葉ギャバン健二のせいではない)、黒船来航なんて時代背景に忍者アクションが合わなかったのか、これでシリーズ終了。この後しばらく服部半蔵の末裔は時代の闇に姿を隠すのですが、21世紀に入り、沖縄で大葉健二と一緒に「すしや」という寿司屋をやっているところをクエンティン・タランティーノに見つかって『キル・ビル』に出演、ついに活躍の場をワールドワイドにしてしまうのでした。



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