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ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

仮面ライダー対ショッカー

[監督]山田稔 [出演]佐々木剛、藤岡弘、千葉治郎、天本英世、小林昭二  1972年

出たな、ショッカーの改造人間!

 地球物理学研究所の伊豆肇博士は、人工重力装置GXの研究を進めていた。これさえあれば地球の地軸を狂わせることもできるという傍迷惑な研究だったが、妙な研究で周囲に迷惑をかけるのは、さすが光明寺博士と同じ顔だけのことはある。そんな研究をショッカーの死神博士が見逃すはずはなく、日本アルプスに住む人食い山椒魚の改造人間ザンジオーを派遣し、まんまと設計図強奪(ついでに助手を殺して研究所も爆破)に成功。ところが肝心の方程式は、博士の娘、斉藤浩子の持つクマのぬいぐるみに隠されていたのだった。研究のためなら娘に降りかかるであろう火の粉のことなど全く考慮しないマッドサイエンティスト伊豆博士。かくしてダブルライダーとショッカー怪人リサイクル軍団によるクマのぬいぐるみ争奪戦の火ぶたが切って落とされた!

 記念すべき劇場版オリジナル第1弾は、昭和47年の東映まんがまつりの一本として上映されました。ちなみに併映作品はオリジナル長編『ながぐつ三銃士』と、テレビのブローアップ版『スペクトルマン(大激戦!!七大怪獣)』、『さるとびエッちゃん(第1話)』、『ムーミン』。「東映〜まんがまつりぃ〜」という子供の投げっぱなしの掛け声が懐かしい(後に「東映アニメフェア」などと小賢しい名前になったが、そんなもんは認めん)。私も幼い頃に連れて行ってもらいました。四条大宮にあった大宮東映という映画館(餃子の王将一号店のあるところ)で、紙でできた帽子をもらったなぁ。何故か東宝チャンピオンまつりに行ったことがないのは、やっぱり怪獣が出てきて都市破壊するだけの映画より、童話のアニメとか良心的な番組も流す東映の方が親としては好ましかったからか、既に斜陽の東宝怪獣より全盛の東映ヒーローものを選んだ結果か。何回か連れて行ってもらったはずなのだけれど、ハッキリ覚えているのは昭和50年(当時6歳)で、番組は『ちびっ子レミと名犬カピより 家なき子』、『グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突』、『宇宙円盤大戦争』、『野生のエルザ』(実写の洋画ですよ)、『仮面ライダーストロンガー(奇械人ワニーダの回)』、『がんばれ!!ロボコン ゆかいな仲間(第30話)』、『秘密戦隊ゴレンジャー(鉄輪仮面の回)』。後にテレビで始まった『UFOロボ グレンダイザー』が『宇宙円盤大戦争』と同じでビックリしたのを覚えているのです。

 さて、ゲストに伊豆肇、斉藤浩子を迎えた本作は、上映時間32分とは思えない満腹感の大傑作。斉藤浩子は、当時どんなヒーローものを見ても出ていた名子役のカワイコちゃん。本編では、力んで鼻の穴を全開にする一文字隼人はもちろん、テレビでは数か月前に帰ってきてワイルド方向に舵を切り始めていた本郷猛の異常な活躍も見られる。このときの1号は、やたら濃い色の桜島1号なのだけれど、初めて変身ポーズを披露、しかも掛け声が「変身!」だけとか、白いベルトで風車回転アップとか、謎の変身能力とか本作だけのレア映像が満載。極めてダークなカラーリングのダブルライダーの活躍はカッコ良すぎておしっこちびっちゃうレベル。特に爆破が派手でもなし、特撮に力が入っているわけでもない劇場版の豪華さは34体に及ぶ怪人軍団に集約されているけれど、実際に戦いに加わるのはこのうち数体だけで、主に活躍するのが新怪人ザンジオー以外には選りによってハエ男だけという華のなさなのは何とかならんかったのか。そんな連中が、斉藤浩子を助け出した一文字と本郷によってたかって襲いかかる!こりゃ大ピンチ!というわけで、浩子ちゃんに「絶対に目を開けちゃいけないよ」と言い含める一文字なのだが、直後に、例の良く通る大声で「本郷、変身だ!」と叫んでしまうのは、いかがなものか。正体を隠す気があるのかないのかどっちなんだ。おまけにクマのぬいぐるみの取り合いのシーンでは「やーい、やーい」と吹替えを入れたくなるような牧歌的なムードが漂ったりもするが、キレキレにキレまくる2号のアクション、決まりすぎの決めポーズ、バイオレンス風味満点で洗練なんて言葉とは縁がない大野剣友会の暴力的すぎる殴り合いがアドレナリンを大量分泌、こんなに爽快なヒーロー映画はそうそうあるものではなく、現代のお子様にも十分楽しめると太鼓判を押しましょう。



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