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ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

夜の診察室

[監督]帯盛迪彦 [出演]松坂慶子、峰岸徹、高橋昌也  1971年

愛の水中花は、まだつぼみ

 当時19歳の愛の水中花!これが映画初主演(降板した渥美“でんきくらげ”マリの代役)の松坂慶子が若い!ちなみにウルトラセブンに出たのは、この3年前で16歳の時。そんなピチピチの松坂慶子を見るためだけの映画。渥美マリが降りてくれて本当に良かった。ストーリーなんかドーデモいい。まぁ他愛無い話ですわ。

 セックスに苦しみ悩む、ある意味贅沢な人々のために、あるマンションの一室に精神分析医にして性医学博士(なんじゃそりゃ)の高橋昌也が開いた『性に関する相談室』。そこでアシスタントとして働く女子大生こそ、相談室長の娘・松坂慶子だ。夫がインポで、自身は狭い家じゃなきゃ興奮しない真山知子、「おらぁ短小だ!」と悩んだ挙句、浮気防止に昼間は二時間おきに電話、夜は手錠でおねんねの旦那を持つ後藤ルミ……しかし、相談室のおかげで、二組とも素晴らしい夜を迎えられて、夫婦の股間は大満足。数日後、慶子は自称ポルノ作家(そんなの自称するか、普通)峰岸徹と知り合い、守秘義務もなんのその、患者のことを話したが、耳年増の処女とからかわれてしまう。そんなことがあったのに、徐々に峰岸に惹かれていくのはラブコメのお約束。しかし、峰岸は、死んだ妹を愛し、理想化していたために他の女性を愛せないという悩みを持っていた……。

 タイトルから想像できるような内容ではないので、ズボンを下ろす必要はありません。夜に何か診察してもらうなんてムフフなことは全然なく、そもそも、診察室の夜間撮影すらありません。松坂も、まだ愛の水中花じゃないお年頃ですからな。峰岸徹も若いなぁ。こいつが将来、お腹にでっかい目玉を描いて星の魔王子(別名「白塗りのゴア」)になったりするなんて、誰が想像できたでしょう。しかし、見所はそんなところではない!松坂演じるカワイコちゃんの父親にして医学博士、セックスカウンセラー役の高橋昌也です。俳優座養成所から劇団四季、文学座、劇団雲を経て演劇集団円の設立に参加という素晴らしすぎる経歴、演出もやればローレンス・オリヴィエやチャップリンの吹替えまでやっちゃう大物なのに、大映テレビに出ては荒唐無稽なドラマに無意味に重みと深みを与えたり、『吸血鬼ゴケミドロ』では怪しすぎる宇宙生物学者を演じたり(おでこパックリもあり!)と、よく分からん人なのであるが、このオッサンを見るだけで充分だ!真面目なのかふざけているのか実にいんちき臭い詐欺師みたいな雰囲気をぷんぷん出して、ここでも名演を披露。なんで、こんな胡散臭いことこの上ない奴に相談しに来るんだろう?しかも、上司に連れられてくる奴もいるのがビックリ。それでもって、このオッサンのテキトーなアドバイスのおかげで幸せな夜を取り戻す中年夫婦達って一体なんなんだ。夫婦って何?愛って何?そんな高尚なテーマを秘めてるのかも知れませんが、見てるこっちは「全然エロないやないか!」と御立腹な映画です。



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