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ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

KELLY AT MIDNITE

WYNTON KELLY  1960年録音 VEE JAY原盤

ピアノトリオの大傑作

 日本人はピアノ・トリオが大好きなんて言われておりまして、各種ガイド本でも腐るほど紹介されております。ピアノ・トリオだけのガイドまであったりして、ほんまに腐ってるんやないかとか思うんですが、そんなにピアノ・トリオっていいですか?ピアノ・トリオは退屈なものが多いと思うんですけど、そんなことないですか。だって音色が単調でしょ。そりゃトリオだから仕方ないんですけど、1枚通して聞くのも辛いときがありますな。

 それに、ピアノ・トリオならビル・エバンス、なんて定説も信用ならんです。確かに『ワルツ・フォー・デビィ』は名盤だと思いますよ。でも、エバンスのトリオものなら、その1枚で充分ですよ。むしろ、ハーモニカのトゥーツ・シールマンスと競演した『アフィニティ』やフルートのジェレミー・スタイグと競演した『ホワッツ・ニュー』なんてな異種格闘技戦の方に面白味があると思いますね、私は。

 てなことを言いながら、ピアノ・トリオを紹介してるんですけどね。ある意味、常識的とも言える正統派で普通のアルバムをここで紹介するというのは、実は内心忸怩たるモノがあったりするんですが、イイモノはイイのだから仕方ない。断固推薦します。お聞きなさい。いい内容なのに、比較的紹介されることも少なく、店頭でもあまり見かけない不遇なアルバムでもあります。見たら、即、購入しましょうね。なにしろ、ジャズの持ってる、なんかカッコイイ感じ、ダークな魅力、紫煙立ち上るとき(『助け人走る』ではない)、そんな雰囲気満点の名盤です。

 ちなみに、私は輸入盤で買いました。国内盤でも出ていますが、私の大嫌いな紙ジャケットだったので、わざわざ輸入盤で買ったのです。ライナーが読めないのは哀しいが、紙ジャケで買うよりマシじゃ!と思うほどに紙ジャケ嫌いの私。どんなに欲しかったアルバムでも、紙ジャケで出されたら買わない私。大体、紙ジャケなんてものは、ディスクは取り出しにくい、ラックには入らない、安全性にも疑問がある、何かあったら取り返しがつかない、値打ちこいて高い……いいことなんか、ひとつもない。あんなものをありがたがる神経が分からない。古きよきLP時代を偲んでるのかも知れんが、LPとCDとは別物だということが理解できんのかね。買う奴も買う奴だが、売る奴も売る奴だ。あれが商売になると思いついた奴は確かに天才かも知れんが、絶対、音楽ソフトというものに愛情のない奴だね。愛情がありゃ、ハナっからLP復刻に精を出すだろう。この世から紙ジャケを一掃しろ!少なくともプラケースも同時に発売しろ!以上、紙ジャケ撲滅委員会からのアピールでした。