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ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

カウボーイ ビバップ

[音楽]菅野よう子  1998年

時は2071年、一向に減らない犯罪者達を捕らえるために「バウンティー・ハンター制度」が生まれた

 最近はあまり、というかほとんどアニメを見なくなってしまいました。普通に見てて楽しいって作品が無くなりましたなぁ。なんかこう、極めて狭い範囲に絞られたターゲットに向けて作られたオタッキー御用達作品が増えてる気がして、なんか不健康な感じですねぇ。

 まぁ、そんなこんなで、アニメ音楽からも遠ざかってたんですけど、いやいや、まだまだ良い曲は生まれておるのです。でもね、いくら変身場面の曲が可愛くても、「♪A!あま~いアップルパイ」っていう挿入歌が可愛くても、『も~っと!おジャ魔女どれみ』のアルバムを買う勇気は持てないんだよ!レジになんて持って行けないんだよ!「曲さえ良ければ」なんて綺麗ごと言えないんだよ!こちとら曲がりなりにも社会人なんだよ!

 こういう世間体を気にする、ということは、何か悪いことみたいに言われることが多いですが、実はとても大事なことなのです。世間体を気にしない、なんて言うとかっこよく聞こえたりしますが(程度にもよるけど)、そんな奴は社会性皆無の変質者として扱われてしまうのです。変わった趣味を持っていても、笑いに包むなり、徹底して凄みを出すなりして社会に認知されるように努力しなければならないのです。それがオトナというものです。『おジャ魔女』のアルバムなら、娘さん(に見せかけた親戚の子ども)を連れて店に行くとか、こっそり通販で買うとか、そういった往生際の悪い……いや、涙ぐましい努力が必要なのです。

 そこまでしなきゃ買えないのか……と項垂れるオーディナリー・ピープルのあなたに朗報です。このアルバムなら、中年男性でも店頭で十分購入可能です。レジのお姉さんに不審がられたり、嗤われたりすることはありません。

 まず、ジャケット・デザインを見てみましょう。まるで50年代ジャズのアルバム丸出しでイカしてます。ちょっと見には、アニメのサントラだなんて気がつきません。浜村淳のシークレット・ブーツとかキダ・タローのヅラとは大違いです。で、中身は50年代ジャズばっかりというわけではなく、東京スカパラダイス・オーケストラみたいなのもあれば、謎の民族音楽風のもあれば、ブルース感満点のハーモニカもある、という具合にバラエティに富み、しかも、どいつもこいつもカッコイイときています。とにかく、タイトル・テーマ「TANK!」がかっこ良過ぎる!

 ただ、曲として独立しすぎているので、正直BGMとしてはいかがなものか、という気もしますが(実際アニメを見てても曲の印象は薄かったりする)、ここまでカッコ良ければ文句は言えませんわね。激しくオススメしておきます。


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