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ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

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ZOOT SIMS  1960年録音

我が最愛のジャズミュージシャン、寛ぎテナー最高傑作

 ジャズの雰囲気を最も体現する楽器はテナー・サックスだと思います。

 ものすごい独断と偏見かもしれませんが、ジャズ・ファンにアンケートを取ったら、多分そんな結果が出るんじゃないかと、変な自信もあったりします。そして、テナーを聞くならワンホーン・カルテット。これは、アンケートを取るまでもなく、正解でしょう。

 そして、ここからは異論噴出でしょうが、やっぱりテナーはズート・シムズ、というのが私の結論なのであります。誰がなんと言おうと、ズート・シムズが最高です。まぁ、ぶっちゃけた話、いわゆるジャズ・ジャイアントってわけじゃないし、歴史に残る大名盤ってのがあるわけじゃないし、かといって幻の奏者とかってマニア垂涎の人ってわけでもないんですけど、ファンは結構多いようです。なにかこう、安心できる感じがいいんですかね。このゆったりした感じ、この雰囲気は他の人では味わえないですからねぇ。いや、ゆったりしてるだけなら他にもあるんですが、コクがあるというのかな、キレイに流れてるだけじゃない味もあるのです。なんか抽象的な言い方でごめんちゃい。

 なんかこう、懐かしくてセピアな感じ。なんか古臭くて良い。古臭いっていうと貶してるように聞こえるかもしれませんが、なんかジャズは古い感じが良く似合うんですよ。古いったって、あくまで都会的に、ですよ。いわゆる「モダ~ン」ってのは、こういう感じだと思うんですね。こういう演奏をですね、ちょっと古めのラジオの音みたいに加工して流したら更に更にいい感じやと思うんですよ。ちょっとザラザラした、扉の向こうの方で鳴っているような、楽しげなような寂しげなような音。

 あぁ古きよきアメリカ!って行ったことないけど。行ったことあるのは東南アジアばっかり。実際アメリカなんて行きたいとは思わんですな。見るもん何も無さそうやし。アメ公なんて、どうせアホばっかりやろ。て言うか、原爆なんてものを2発も落として史上空前の大虐殺、人体実験をやっておきながら、非戦闘員の殺傷、非軍事目標、無防備都市への攻撃、不必要に残虐な兵器の使用により国際法違反で裁かれることもなく、いまだに謝るどころか慰霊祭にも来ないなんて、てめぇら人間じゃねぇ!叩っ斬ってやるっ!という具合に反米帝な私でも(ロシアも中国も北朝鮮も嫌いですが)、この音楽を聞いていると、まぁ、そこまで嫌ってやらなくてもいいかな、なんて寛容の徳を発揮させてしまうような演奏なんです。

 なんかドーナツ食いたくなってきたな。ちなみにミスドのフレンチ・クルーラーが好きやねん。というわけで、このアルバム、どれも似たような演奏で、代表作といわれてもリンダ困っちゃうなズートの作品の中でも、比較的人気が高いアルバムです。


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