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ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

THE BEST OF BOND …… JAMES BOND

2008年

Vodka Martini. Shaken, not stirred.

 007第22作『慰めの報酬』公開に合わせて発売されたアルバムで、第21作『カジノ・ロワイヤル』(最新作は収録しないのが、ベスト盤編集のエケチット)までの主題歌すべてがオリジナルで聞ける徳用盤です。新作が封切られるたびにリニューアルして発売していますが、そろそろ1枚に収めるのは辛くなってきたのじゃないかしら。

 というようなことはともかく、「すべて」とは言いましたが、製作会社が違う昔の『カジノ・ロワイヤル』(音楽は渋谷系御用達バート・バカラック)と『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(おフランスのミシェル・ルグランが担当)は入ってませんので、念の為。主題歌は、どっちもかっこいいんですけどね。ラニ・ホールの「Never Say Never Again」を日本盤だけのボーナス・トラック!なんて収録してくれれば、かなりポイント高かったのに惜しいことです。代わりと言ってはなんですが、シャーリー・バッシーが唸りまくります。とりあえず、これ1枚あればOKっす。

 もっとも007の主題歌も5代目ボンド、ピアース・ブロスナン登場あたりからつまらなくなってきて、(ティナ・ターナーやのマドンナやの担ぎ出されてもねぇ)、6代目ボンド、ダニエル・クレイグ初登場の『カジノ・ロワイヤル』主題歌「You Know My Name」(歌うはクリス・コーネル)は、大リニューアルの映像も含めてかなりカッコよく、起死回生のヒットだったものの、次作『慰めの報酬』で早くも失速、この先どうなりますことやら。

 さて、このアルバム、サッチモことルイ・アームストロングの歌った『女王陛下の007』エンディング・テーマ「愛はすべてを越えて」のような有名曲がイイのはもちろんのこと、誰も何も言わない『消されたライセンス』主題歌「Licence To Kill」(歌うはグラディス・ナイト)が、いかにも007な曲調で好感が持てる隠れた佳曲。映画の方は全然007らしくなかったのに、皮肉なもんですな。何故か『トゥモロー・ネバー・ダイ』から2曲ピックアップされてるんですが、こんな曲(K.D.ラングの「サレンダー」)を入れるくらいなら、『サンダーボール作戦』の没主題歌「Mr. Kiss Kiss Bang Bang」とか、『リビング・デイライツ』のエンディングで流れた、プリテンダーズの「If There Was A Man」の方がずっといい曲なのに、と思うのは、ティモシー・ダルトン贔屓の私だからでしょうか。


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