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ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

早すぎた奇才 山下毅雄の全貌 MISSION2 ~ドラマ編 プレイガール~七人の刑事

1999年発売

俺は何もかも失くしちまった男だ。失うものは、もう命しか持ってない……

 小さい頃からテレビっ子だった私のDNAに刷り込まれている音楽といえば、これはやはり「浪花のモーツァルト」キダ・タローです。関西人なら当然やね。なにしろ、クイズ番組からバラエティからCMから、どいつもこいつも、みんなキダ・タローでしたからね。もっとも、こんなのは関西の人だけの特殊事情で、普通は、そんなオッサンの名前すら御存知ありますまい。日本全体から見れば、やっぱり「早すぎた天才」「7000曲を作った男」山下毅雄=ヤマタケが帝王ですかねぇ。

 さて、このアルバムは、ヤマタケの偉業を称えて称えて称えまくる「山下毅雄50周年記念企画MISSIONシリーズ」の2枚目で、数多くの日本人のDNAへの刷り込みに寄与したドラマ等に使われた曲をセレクトしたものです。中でも、天知茂が歌う『一匹狼(ローンウルフ)』の主題歌が、かっこよすぎて感涙物です(いや、そんなに上手くはないですけどね)。

 でも、本命はドラマではなく、クイズ番組のテーマ曲なのですよ。そう、『クイズ・タイムショック』。良いねぇ、懐かしいねぇ、田宮二郎。それから、名前を忘れちゃったけど、『大岡越前』(これもヤマタケ作曲でしたな)で目の下に隈作って、キレた将軍吉宗をやってた俳優も司会してましたな。

 それに比べて、今の『タイムショック21』とか言うの、あれは何ですか。ああいう、オリジナルに愛のないリメイクはやめていただきたい。それが、たとえクイズ番組であっても、です。視聴者を騙しているようなものではありませんか。「タイムショック」は、あの暗くて不安で、心臓によろしくない雰囲気が命だというのに、妙に明るくして、エンタメ化を推進してどうしようって言うんですか。椅子の回転が激しくなったのはいいでしょう。あれは良い改変です。新山千春もいいんですよ、可愛いから。明日からでも付き合ってほしいから。それはともかく、無芸である以外に芸がないABブラザーズの(これが古い)中山某。あいつみたいな超軽量級タレントにこなせる仕事じゃないでしょうが。それから鹿賀丈史。『料理の鉄人』と同じじゃないですか。あんな仕事、断らんといかんでしょうが。見識のない人々による番組というのは虚しくてイヤですね。

 と、エキサイトしてしまいましたが、これ以外にも、ヤマタケによるクイズ番組のテーマ曲では「パリがあなたを待っております」の『パネルクイズ アタック25』があります。あ、あの『霊感ヤマカン第六感』もヤマタケだったとは知らなかった(このアルバムじゃなくて『未発掘篇』に収録)。そもそも、あれって関西ローカルだと思ってましたが、違ってたんですねぇ。なんとなく、回答者の顔ぶれが関西臭かった記憶があるんですけどねぇ(海原小浜とか。違ったかな)。


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