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ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

ゴジラ 東宝特撮映画音楽全集

[音楽]伊福部昭、佐藤勝ほか  1985年発売

いよいよ最期、さようなら皆さん、さようなら……!

 『メカゴジラの逆襲』で、ゴジラ映画にピリオドが打たれたのが1975(昭和50)年。同じ年に『ウルトラマンレオ』も終了し、特撮は冬の時代に入りました。1973年に勃発した第4次中東戦争に伴うオイルショック、それによる制作費の高騰、1974年放送、1977年劇場公開の『宇宙戦艦ヤマト』に代表されるアニメの台頭等によるものでございます。

 しかし、特撮ファンが死に絶えたわけではなく、1980年に『ウルトラマン80』が作られると、「次ゴジラだ!」と、世間はゴジラ復活に沸き立ちました。東宝はかつてのゴジラ映画を大々的にリバイバル、ゴジラクラブなんてものも立ち上げて、来るべき新作公開に向けて着々と足場を固めていたわけでございます。かくいう私も、第1作『ゴジラ』を見たのは、このときが初めて、まだレンタルビデオだの何だのという文化がなかった頃でございましたので、少ない小遣いを握り締めて映画館に通ったのでございます。

 そして、1984年、全国民の期待を受けて、公開された新作ゴジラ……。結論から申しますと、国民の期待は木っ端微塵に打ち砕かれたのでございます。まるで盛り上がらないストーリー、進歩したとはトテモ思えない特撮技術、演技がまるでできない主演女優(機械仕掛けのゴジラに準えてサイボット靖子と揶揄されました……いまだに実力は変わっていない気がする)、脇役のくせにやたらでしゃばる武田鉄矢、そんな武田をはじめ有名人がちょっとずつ出演してて「ウォーリーをさがせ」みたいになっちゃってるモブシーン……(涙)。

 まぁ、映画のことはこの程度にしておきまして、そんな時代にゴジラ音楽の再評価というものも行われまして、このような豪華絢爛たる全集が発売されるに至ったわけでございます。第1作から84年新作までの全ゴジラ映画と、その他の特撮映画(非怪獣映画も含む)、更には、伊福部が担当した大阪万博の音楽まで収録されているのでございます。私はホントに少ない小遣いをはたいて、このカセット10本組を購入したのでございます。収録作品は、なんと45本!

 「怪獣大戦争マーチ」をはじめとする伊福部の曲が多いわけですが、ここは敢えて別の作曲家の音楽に耳を傾けたいものでございます。変形人間シリーズや見たことも聞いたこともない映画の音楽に聞き惚れ、いつかは、ここに紹介されている映画を全部見てやるのだと心に誓ったわけでございます。そんなわけで『マタンゴ』も見ました、『エスパイ』も見ました。でも『獣人雪男』や『ノストラダムスの大予言』は見られませんでした(今、こんな全集を企画したら、そもそも名前すら挙がってこないに違いない)。三木のり平の『孫悟空』(『エノケンの孫悟空』のリメイク)は見たいとは思いませんでしたけれど。そんなことを懐かしく思い出す、今日この頃なのでございます。さて、何回「ございます」と書いたでしょう?


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