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ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

ICE TRACKS Vol.01 THE BEST OF ICE IN THE PERIOD OF 1993 TO 1998

ICE  1998年

ダークでアダルトな渋谷系

 ピチカート・ファイヴといい、paris blueといい、私が好むバンドは何故一般にブレイクしないのでしょう?いやまぁ、ピチカート・ファイヴはそれなりに売れてはいましたけれど、でも「知らん」っていう人の方が多いぞ!趣味の多様化だ、と言ってしまえば、それまでですが、じゃあ、皆、解散していくのはどうしたわけだ?もっと、たくさん聞きたいのに、特殊で難解なことをやっているというわけではないのに、そんなに売れないのかしら。世間の奴らには耳が着いていないのか?と疑い、俺の嗜好はあまりにも偏屈なのか?と落ち込み、今日も音楽を聞きつづける……そんな不毛な日々を送る私(32歳独身)なのですが、このICEも、オシャレでカッコイイのにブレイクしないユニットです。

 1990年に活動を開始。メインはギターの宮内和之と、ボーカルの国岡真由美の二人なのですが、不動のバックバンドやエンジニア等を含めてICEというユニットなのだそうです。ZARDみたいなもんですかな。いわゆる「渋谷系」なのですが、珍しくオトナなオシャレを感じさせる、少しダークで落ち着いた雰囲気が特徴です。もっとも「渋谷系」という括り自体、同傾向の音楽の総称ではないので、珍しいとか何とか言う方がおかしいんですけどね。ちなみに私は「SLOW LOVE」という曲を聞いてICEにハマりましたが、「MOON CHILD」(これが、また名曲!)、「BABY MAYBE」、「GET DOWN,GET DOWN,GET DOWN」、「Love Makes Me Run」、「GET ON THE FLOOR」、「NIGHT FLIGHT」と佳曲が目白押しです。このベスト盤を聞いて、ICEの魅力に開眼していただければ、これに勝る幸せはございません。

 それにしても、ブレイクしないのはドラマの主題歌を歌ってないからでしょうか。確かに、多くの人に聴かれる機会を持たないというのは、とても不利なことではあるのでしょうけれど、FMやなんかから、じわじわと……って売れ方もあると思うんやけど。それともナニか、俺が好んでいるからか?レンタルじゃ、いつの頃からか新譜を置かなくなってるし、最近はシングル・リリースも御無沙汰な気もするし、この上またしても人知れず解散なんかされた日にゃ、私ゃ恐ろしくて音楽を聞けなくなりますよ、いやホントに。いっそ消えてほしいユニットを聞きまくってやろうかしら。○リカムとか。聞きだした途端に売上げが落ちたり、スキャンダルが発覚したり、社会的に抹殺されたりして。俺の音楽ライフは丑の刻参りか。

追記:宮内和之は、2007年、耳下腺がんのため43歳の若さで死去。これにより、ICEは、事実上活動休止となったとのこと。実に残念極まる……合掌。


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