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ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

EDI LINCOLN

EDI LINCOLN  1968年

さわやかバランソ!グルーヴィなオルガン!

 ブラジルNo.1グルーヴィー・オルガン!と言われるエヂ・リンコルンのアルバムです。とにかく楽しい、素晴らしい、気持ちいい!ラウンジーでポップでメロウで、もぉやんなっちゃう!!

 オルガンっていうと、ジャズをよく聞く人は、なんとなく泥臭いイメージを抱いてしまうかも知れませんね。なにしろ、ジャズのエッセンスの塊であるところの黒人音楽を支えた楽器ですからね。レース・ミュージックって言うらしいんですけどね。そんな歴史を背負ってるんで、泥臭いオルガンか、そんなのは苦手だなぁ、なんて思われるかも知れません。しかし、それは杞憂というものです。バート・バカラックなんかがお好きな方なら、ど真ん中ストレート間違いなし!あのシャレた感じが充満しております。ブラジル音楽ってのは、実にいいですねぇ。

 ジャンルとしては「バランソ(BALANCO)」と(「サンバランソ」、「サンバ・ヂ・バランソ」とも)呼ばれる、サンバのリズムとアメリカン・ジャズを融合させた都会的なダンス・ミュージックです。「バランソ」は、「ブランコ」の語源となったポルトガル語で、英語で言う「バランス」(「swing」の意味もあるらしい)、転じて「ブラジル独特のスウィング感」を指すみたいです。

 誕生した時期が同じ「ボサノバ」と混同されることが多いのですが、もともとボサノバは、中流階級の裕福で教養のあるお坊ちゃんたちの間から生まれたジャンルで、演奏する側も聴く側も、椅子に腰掛けるなどして和やかなムードで耳を傾ける、ちょいと気取った、スカしたタイプの音楽。それとは逆に、バランソというのはナイトクラブのダンスフロアから生まれたジャンルだそうで、軽快なリズムに身を任せながら全身で感じるタイプの音楽です。いかにも、って感じの棲み分けですが、そんなこんなで、労働者階級から圧倒的な支持を得ていたようで、ということは、つまり、中流階級と労働者階級の比率を考えれば、ブラジルでは最高の人気を誇っていた、ということですよね。ここでは、後にソロとしても大活躍をするオルラン・ヂーヴォ(パーカッション)、ドゥルヴァル・フェヘイラ(ギター)も参加して、小粋な音楽を爽快に演奏してくれます。とか言ってますけれど、こんな人たちの名前は聞いたことがありませんでした。聞き比べると、バランソは楽しすぎて、ボサノバの方が、かったるく感じちゃうんですが、やっぱり、「ボサノバの神様」ジョアン・ジルベルトの方が有名ですよねぇ。一億総中流だからです?ねぇ(いつの時代の話だ)。私なんかは、ボサノバと聞くと、デボノバを思い出すんですけど。