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ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

原田知世 2000 ベスト

原田知世  2000年

年中ブレンディを飲んでいる娘

 この人ほど、デビュー当時と印象の変わらない人も珍しいですね。透明感だなんだというと広末涼子も話題になりますけれど、あの人は私生活の汚れっぷりが酷いですからね。それに比べて、原田知世のクリーンなこと。もっとも、私は、そんなに原田知世贔屓というわけでもなくて、あの青春映画の最高峰、角川映画奇跡の傑作といわれる『時をかける少女』も最近になって初めてマトモに見たくらいなのです。他の主演映画なんて、ちらっとも見たことがない。世代から考えれば、これってかなり珍しい、というよりも非国民的な振る舞いなのだという気もするのですが、どうなんでしょう。原田知世に限らず、そもそもアイドル映画自体見ないんですよ。学芸会というのは親とか親戚とかが見に行くものであって、赤の他人が金払って見るものじゃないですからね。当時、私の周りでも原田知世に熱を上げてる奴は多かったですね。出渕裕、ゆうきまさみ、とりみきなんて人たち(この人たちは、私より10ほど年長である)も血道を上げてましたしね。若気の至りの象徴的存在だと思いますね。

 私は、角川三人娘じゃ、渡辺典子が一番美人だと思うのですよ。この人の映画なら、いわゆるミステリ三部作『晴れ、ときどき殺人』『いつか誰かが殺される』『結婚案内ミステリー』、全部見ましたよ。まぁ、どれもこれも他愛ない映画でしたけれど。しかし、薬師丸ひろ子も渡辺典子も、すっかり、おばさん女優になってしまいましたねぇ。この前、レンタルビデオ屋に『セーラー服と機関銃』が置いてあって、それを見ていた女子高生が「あ、この人、よくお母さん役やってる人」なんて言ってましたからねぇ。それでも、まだ映画女優としての存在感はありますけれど、渡辺典子は今や2時間サスペンスの常連さんになっちゃいましたしねぇ。

 それはさておき、角川三人娘は歌にも力を入れておりまして、それぞれにそれなりの声質で頑張っていたわけですが、原田知世が一抜けしています。声の良さなら薬師丸がダントツだと思いますが、90年代にスウェーデンのプロデューサー、トーレ・ヨハンソンと組んでオシャレ・アーティスト系に転身したのが正解だったのでしょう。確かに「T'EN VA PAS」(『文學ト云フ事』のエンディングテーマだった)とか「七色の楽園」とか、あのあたりの曲も好きなんですが、初期の「時をかける少女」、「ダンデライオン~遅咲きのたんぽぽ」あたりのアイドル歌謡に味わいがある気がするのですね。中でもテレビ版『ねらわれた学園』主題歌「ときめきのアクシデント」は大傑作。あんなに売れたユーミン作の「時かけ」よりも、来生たかお作のこっちの方が断然よろしい。


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