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ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

特捜戦隊デカレンジャー 特捜サウンドファイル2 ソングコレクション

2004年

古川登志夫と稲田徹のいい仕事

 スーパー戦隊シリーズ屈指の名作『特捜戦隊デカレンジャー』のアルバムです。

長年シリーズを見続けてきた私が断言しますけれど、その面白さは『秘密戦隊ゴレンジャー』、『超電子バイオマン』、『電撃戦隊チェンジマン』、『五星戦隊ダイレンジャー』と並んでベスト5に入る作品だと思います。

 しかし、音楽に関しては、そんなに印象的なメロディーが出てくるわけでもなし、主題歌もそんなにパンチが効いているわけでもなし、挿入歌のインパクトも無きに等しいというわけで、あまり高い評価を与えることができないというのが正直なところ。音楽担当の亀山耕一郎は、『未来戦隊タイムレンジャー』や『百獣戦隊ガオレンジャーvsスーパー戦隊』の主題歌を手がけた人ですが(デカレンジャーの主題歌は、この人じゃありません)、それらの作品を聞いても分かるように、ヒーロー・ソングの何たるかを理解していないのかなんなのか、いまいちノリが悪くて血も沸き立たなきゃ肉も踊らない作風。

 ジャスミンとウメコが歌った「girls in trouble! DEKARANGER」(これも亀山の曲ではありません)も、大人気の二人が、いきなりエンディングで歌ったから話題になったのであって、ただの挿入歌と考えれば、そんなに騒ぐほどの出来じゃない。せっかく石野真子が出演しているのだから、真面目な挿入歌だけじゃなく、「♪私のボスと呼ばせてください~」とか「♪日曜日はぁデカレンジャア~」と歌わせるくらいの遊びがあっても良かったはずだ(本人が嫌がるかどうかは別として)。

 歌の完成度という点では、主題歌もさることながら、挿入歌に「青春サーキット」を擁している強み(強みか?)で、『激走戦隊カーレンジャー』がダントツだというのが私の意見です。更にマニアックなことを言えば、カーレンジャーのオープニングは、作曲者である小路隆自らがアレンジしたオリジナルが最高なのであって、奥慶一編曲によるフルアクセル・ヴァージョンはよろしくない。どうして差し替えたのか理解に苦しむ。

 まぁ、それはそれとして、では、何故アルバムを紹介しているのかというと、歌と一緒に入っているミニドラマが秀逸だからなのであります。これが実にいい仕事。ナレーションの古川-真の2代目ルパン-登志夫をはじめ、出演者の実に楽しそうな雰囲気がビンビン伝わってきます。音声だけで、こういう雰囲気を出せるのが人気番組の実力ですね。そんなミニドラマとBGMで構成された『特捜サウンドファイル1』も併せて聞こう!


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