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ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

ANANDA SHANKAR

ANANDA SHANKAR  1970年

卑猥なイラストではありません

 「Jumpin'Jack Flash」と言えば、何故かDVDにならない深夜コントの大傑作『週刊テレビ広辞苑』のテーマ曲としても有名ですが、ナウなヤングの皆様のために一応言っておきますと、当然ローリング・ストーンズのヒット曲であります。このくらいのヒット曲になると、やたらめったらカバーバージョンがありますし、やたらめったらと言うからにはゲテモノも多いのであります。英国ロックの名盤の多くにクレジットを残す鍵盤奏者ミック・ウィーヴァーのオルガンを中心に据えたロンドン・モッズ・ソウルインストバンド「ワインダー・K・フロッグ」の奇怪な名盤『Out of the Frying Pan』ではチープ極まるオルガン・バージョンが聞けて、なかなかオススメです。

 しかし、そんなものが足元にも及ばないキワモノ、ここにあり!なんとシタール・バージョンであります。演奏するのは、ジャズ・シンガー、ノラ・ジョーンズの親父であり、シタールを通じて、インド音楽と欧米のポップ・ミュージックの交流に多大な功績を残し、ビートルズのリードギタリストであるジョージ・ハリスンも弟子入りしたシタール奏者の代名詞にして大御所ラヴィ・シャンカール!……の甥っ子アナンダ・シャンカールです。

 血筋なのか強制なのかシタールの伝統音楽をやってはいたものの、そこはそれヤングですから、レッド・ツェッペリンジャニス・ジョプリンなどのエレクトリックな音楽が大好きだったということで、このアルバムでは、ドアーズの「Light my Fire(ハートに火をつけて)」までカバーしております。なにしろ、録音当時はフラワー・ムーブメントだのサイケデリック・ムードだのが華やかなりし頃。ギターやベース、ドラムスにキーボードのほかに、タブラやムーグ・シンセサイザー、怪しげなコーラスまで使って、ラリラリの雰囲気を醸し出しています。

 悪乗りしすぎなんじゃないかと思われる向きもあるかもしれませんが、いくら東洋の神秘と言ったって、所詮ゲテモノ好きかラリってる奴くらいしか見向きもしない楽器をキャッチーに演出しようと思ったら、ここまでやるのが当然なのかもしれません。珍しいってだけじゃ、定着はしませんからねぇ。インドの伝統音楽と西洋のポップス、ロックとジャズの融合を生涯のテーマとしていたらしいですから、真摯にシタールの普及を考えた結果、生まれたアルバムなのかもしれません。しかしながら、いまだに珍しさだけで聞かれることの多い楽器なので、このアルバムのインパクトをもってしても一般に広められなかったのかしら?と、まぁ、そんなことはさておき、シタール入門には持って来いのインディアン・サイケな名盤です。しかし、このジャケット写真のシタール、別のモノに見えて仕方がないのは私だけ?



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