ダイキチ☆デラックス〜音楽,本,映画のオススメ・レビュー

ダイキチデラックス

仮面の戦士三十年の歩み 仮面ライダー画報

2001年


仮面ライダーは改造人間である。人類の自由のために巨大な悪と戦うのだ!

 常に時代の最前線を駆け抜けてきた孤高のヒーロー、仮面ライダー。内包する哀しみを仮面に隠し、ある時は強さを、またある時は優しさを私たちに教えてくれた。そんな20人のライダーの活躍と、1000体におよぶ敵怪人の全貌を史上最大のボリュームで完全網羅。子供時代に変身ポーズをコピーした世代と、最新ライダーに熱中する現役ファンと、すべてのライダー・フリークに捧ぐ竹書房の画報シリーズの一冊。

 画報シリーズには、新作公開のたびに版を新しくし、そんなに中身は変わらないのに、何回出したら気が済むねんという『ゴジラ画報』(初版以降は『獣人雪男』を消してあるというヘタレ編集)をはじめとして、『ウルトラマン画報』『ガメラ画報』といった特撮もの、『宇宙戦艦ヤマト画報』『機動戦士ガンダム画報』といったアニメものがありますが、総じて良いシリーズですな。資料性は高いけれど、オタク臭さは少なくて、好感の持てる編集です。本書は、『仮面ライダーSPIRITS』のおかげで(せいで?)俺的にライダー熱が燃え上がっている昨今、実に楽しい本なのである。じっくり読むもよし、パラパラッとめくるのもよし、おやっさんこと小林昭二が年を取っていく過程を追うのもよし、オトナのための嬉しい読み物です。

 ライダーやライダーマシンはもちろん、全怪人が、なんと鳴き声つきで掲載されています。かの有名な「アバラボロボロ」も載っております。平成ライダー第1弾『仮面ライダークウガ』までの内容で編集してあるんですが、こうやって通して見ると、やっぱり初期作品群っていうのはノリにノッててイカレてますな!怪人の鳴き声一つとっても、声優陣の悪乗り寸前の創意工夫に満ち溢れていて、熱気がビンビンに伝わってきます。そして何が素晴らしいってオールカラーですよ、オールカラー。カラー写真はテンションの高まりが違います。以前に出た全ヒーロー網羅の『超人画報』も内容が充実していた好著なので、オールカラーに直して再発してくれないものだろうか。


copyright©Daikichi_guy 1999-2020  all rights reserved.