ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

ダイキチデラックス

新高校生ブルース

[監督]帯盛迪彦 [出演]関根恵子、内田喜郎、菅野直行、水谷豊、三笠すみれ  1970年


我慢できないのなら私を抱いて!

 関根恵子が無垢な肢体(おヌードですよ、おヌード!)を披露し、体当たりで挑んだレモンセックス路線「高校生シリーズ」の第2弾。関根恵子可愛い!ストーリーなんかドーデモいい。まぁ他愛無い話ですわ。

 童貞をもてあましている高校生3人組の内田喜郎、水谷豊、菅野直行は、1か月後の学園祭までに童貞を捨てるべく「フラレタリア同盟」を結成して行動を開始したが、いくら性の氾濫する現代とはいえ、そんな同盟を結ぶような連中の望みが叶えられるはずもない。先ずは行動だと新宿に出て積極的に女の子に声をかけてはみたものの、誰一人として彼らの誘いにのる女の子はいなかった(当たり前)。仕方なくトルコに行くことにするが、サービス・タイムでも1000円足らずの軍資金ではどうしようもない(これまた当たり前)。やっぱり風俗はやめて、内田は学校一の美人で模範的な才媛のほまれが高い関根恵子に、菅野は英語教師に、水谷は女中にそれぞれアタックしていったが、結果は知れていた。やっぱり素人女よりも水商売の女!と再度方針変更した三人は、服装を派手に整え、夜の新宿、キャバレー・アカプルコに行った三人は、そこで生活のためにアルバイトをしている同級生の三笠すみれに出会った。ホステス相手に調子こいた挙句、法外な勘定をふっかけられて大ピンチの三人を救ったすみれは、これを機に菅野と急速に接近。水谷は夜の新宿で知りあった妖艶な中年女と一夜を共にする。内田だけは当初の方針どおり、しつこく恵子をターゲットにしていたが……。

 果たして彼らの童貞脱出作成は性交、いや成功するか!(←ベタだけど、映画はこんな感じ)。しかし、主役の童貞トリオの一人(一番目立たない奴)が水谷豊だったりするのは時代だなぁ。こういう役が多かったんですよ。菅野直行って俳優がダウンタウン浜田そっくりだったり、その浜田といい仲になる三笠すみれってのも可愛い!でも、やっぱり、ひたすら関根恵子が可愛い!当時15歳!ちょっとぽっちゃり気味だが可愛い!しかし、学校一の美人で模範的な才媛って設定の女の子が、学園祭で「高校生の性意識」を発表するなど、無理やりな設定がスケベ映画の真の魅力。性を研究している才媛って、いったいどんな奴なんでしょう?それにしても当時の関根恵子の芸能界における立ち位置というのはどんなもんだったのだろうか。『高校生ブルース』でいきなり主演デビュー、15歳でヌードや陰毛を披露、その後は御存知ロリコン御用達の『おさな妻』、本作に連続して主演しているからスケベ路線で行くのかと思いきや、テレビでは『太陽にほえろ!』のシンコ役で普通に活躍したのが有名なくらいで、あとは大した役をやっておらず、なんとも中途半端。あれだけの美貌なら脱がなくても十分やっていけたろうにと首を傾げざるを得ない不思議な女優さんである。


copyright©Daikichi_guy 1999-2020  all rights reserved.