ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

ダイキチデラックス

Readymade Digs Disney

小西康陽  2003年


みんなで楽しいジャンボリー♪

 小西康陽もいろんなリミックス仕事をしていますが、まぁ正直あんまり良いものはないです。

 ルパン三世のリミックスでバカ売れした『PUNCH THE MONKEY!』は、1枚でやめときゃいいものを出しすぎたばっかりに息切れしちゃったし、『YMO-REMIXES TECHNOPOLIS 2000-01』はオリジナルの良さを再認識させただけに終わってしまった。ゴジラ・リミックスの『DESTOROY THE MONSTERS』鉄腕アトム・リミックスの『そしてアトムは生まれた』なんてネタ選びの時点で間違ってると思いますがね。ゴジラなんて、どいつもこいつもゴジラのタイトルテーマを使ってるし(小西はさすがに『ゴジラの息子』をセレクトしてましたけど)、アトムに至っては小西自身が同じ曲を3ver.で披露という荒業に出ています。いくら名曲とはいえ、どんなアレンジを施したとはいえ、同じテーマばかり聞かされたら拷問です。我が国最強レベルの小西ですら、この有様ですから、他のリミックスモノなど推して知るべし。

 そんなハズレ率の高いリミックス盤の中で、これはなかなかの出来栄えを見せています。聞けば、いつでもクリスマス、みたいな感じですか。歴史の重みに耐えてきた原曲の強さってのが違うんですかね。ディズニー・アニメなんてマトモに見たことのない私ですが、曲は知ってますよ。ジャズでもよく演奏されてますからね。

 しかし、ディズニー・アニメってのは面白いんですかね。なんか絵が気持ち悪いし、『ジャングル大帝』パクって知らん顔してやがるし、それに何より胡散臭い。あれはアメリカっていう国自体が持つ胡散臭さなんでしょうね。夢と希望と愛の押し売り、買わない奴は地獄行き、といった感じがぷんぷん臭います。良い子の皆さんは、鬼畜米帝の文化侵略には断固として立ち向かわねばなりません。あいつらが我が国やベトナムやイラクで何をしたか、よぉ~く思い出してみましょうね。

 さて、このアルバム、ムッシュかまやつが『ピノキオ』の「口笛吹いて」を歌ったり、水森亜土(!)が『シンデレラ』の「ビビディ・バビディ・ブー」を歌ったりと、なかなか楽しめます。私的ベストは森山良子の歌う『白雪姫』の「いつか王子様が」で、実にが美しくてツボに入りまくりました。


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