ダイキチ☆デラックス~音楽,本,映画のオススメ・レビュー

ダイキチデラックス

MIGHTY MIKE

MIKE CUOZZO  1955年録音


マイク小僧ではない

 ジャズには専門のレーベルってのがあって、特に有名なのは、ブルーノート、プレスティッジ、リヴァーサイドの三大レーベル。もちろん、これ以外にも小さな会社が出してたりして、そういう中からいいアルバムを探していくのも楽しみの一つ。さすがにマイナー・レーベルを掘り起こすなんてことが出来るようなマニアではない私だけれど、サヴォイという老舗レーベルのアルバムに、割と好みのアルバムがあったりする。有名アルバムはカーティス・フラーの「ブルースエット」あたりになると思うけれど、私は、ミルト・ジャクソン「オパス・デ・ジャズ」ディジー・ガレスピー「グルーヴィン・ハイ」レッド・ノーヴォ「ムーヴ」なんかが好きですね。

 サヴォイ・レーベルのアルバムは、微妙に残念なジャケット・デザインが特徴。古い感じはいいけれど、ロゴとか色味とか、もうちょっと工夫すりゃ、更にカッコよくなるのにと思わせる。このアルバムのジャケットも、あんまり構図に気を遣ってないただの白黒写真に、ありきたりのロゴを被せただけっていう出来。そんな残念なジャケットではあるけれど、中身は残念じゃありません。50年代中盤と、私好みの時期(新主流派だとかモードだとか猪口才なことを言わない時期ね)に録音された、ごくフツーのジャズ。サヴォイ・レーベルには、そんなアルバムが多いのも好印象。

 主役のマイク・コゾーはテナーサックス奏者。「レスター・ヤングの流れを汲む」「スイングにルーツを持つ」と言われたら、聞かない手はない。そういうのが私好みのドストライク。超マイナー奏者で、リーダー作が本盤含めて2枚しかないらしい。ちなみに、もう一枚のリーダー作は「マイク・コゾー・ウィズ・エディ・コスタ・トリオ」。そんな人のアルバムをどこでどうして知ったのか忘れてしまったが、少なくとも名盤紹介アルバムなんぞに載っているはずもないので、奇妙で嬉しい縁ですね。このアルバムでもエディ・コスタと共演してますが、こっちでのコスタはビブラフォンに専念。せっかくコスタがいるのだから、ヴァイブやってもらわなきゃ嘘だわね。ビンビン響きまくりのヴァイブの音色で奏でられる一曲目、「命の喜びにー」っていうニプロのCM曲そっくりのメロディーで始まるのが笑えて仕方ない。


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