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ダイキチデラックス

West Coast Brew Quintet Sessions 1955-1957

BREW MOORE  1955~1957年録音


ジャケットデザインって大切よねという見本

 俗に言う 2 in 1 のアルバム。2枚のアルバムを1枚のCDにしましたという徳用盤で、まぁ、ありがたいっちゃありがたいんだが、我ながら貧乏くさいというか、こういうのに手を出してしまうのが情けない。貧しいって切ないよね。でも、元のアルバムが手に入りづらいとか、やたら高価だとか、まぁ、いろいろあるんで好き勝手なことも言ってられない。理想を言えば、1曲3分、1枚40分ってところがちょうど聞きやすいんだけど、2 in 1 だと、やたらめったら収録時間が長くなる。長時間同じ人の演奏を聞き続けるのって飽きるのよね。このアルバムも70分くらいあるんだが、別テイクを収録しまくって長時間(なんなんだろうね、別テイクって。要は没演奏だろ。そんなもん入れるなよ、オリジナル・アルバムにも入っちゃいないんだし)ってわけでもなし、贅沢言っちゃいけませんな。貧乏人は贅沢言う資格なんかないんですよ。買えるだけでも御の字ですよ。ええ、ええ、そうですとも。

 

 で、このアルバムは「THE BREW MOORE QUINTET」と「BREW MOORE」というアルバムをカップリングしたものなのだが、オリジナルのジャケットは、こちら。「THE BREW MOORE QUINTET」のジャケットデザインが異様だね。最初に見たときは、俵屋宗達の風神をパクッたのかと思いましたよ。一体これは何の絵なのだね。て言うか、なんで、こんな絵をジャケットに使ったのか、サッパリ分からん。こんな絵を見せられたら、収録されている演奏は、例のスピリチュアル・ジャズたら言う、おぞましいものなのではないかと疑ってしまうではないか。こんなジャケットにして、売れなかったら、どうするつもりなんだろう。

 さて、ブリュー・ムーアはレスター・ヤング系のテナーサックス奏者。「レスターのように吹かない奴は間違ってる」とまで言い、サックスを咥える格好まで真似したという立派なお方。というわけで、演奏内容から言っても、「BREW MOORE」のジャケット写真の方がピッタリなのです。2 in 1 のCDジャケットが、こうなっているのは当然なのですね。トテモ心地よい演奏が聴けます。おそらく国内盤のCDはないし、今後出ることもないだろうと思われる(だって原田和典以外に、この人を紹介してるの見たことない)ので、貴重なアルバムですよ。あ、ジャケットに「feat.カル・ジェイダー」とあって、ビブラフォン好きを「おっ!」と思わせますが、参加してるのは15曲中1曲だけです。これって詐欺じゃねえのか。


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